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ロールス・ロイス「Sweptail(スウェプテイル)」、 ある顧客のコーチビルトの夢をかなえる


20170606

ロールス・ロイスが約1年前、世界に向けヴィジョン・モデル「103EX」を発表した際、コーチビルディングという伝統を生かした魅力的な未来を紹介しました。このコンセプト・モデルは、想像しうる完全なパーソナルモビリティーであり、すべてのロールス・ロイスがオーナーの思い描くイメージや希望を 新しいテクノロジーによって実現するとどうなるのか、という課題に対する解答でもあります。 このロールス・ロイスは、私的で、他のだれでもない個別のパトロンにオーダーされた、ビスポーク仕立ての車という、ラグジュアリー真の意味を表しています。

しかし、コーチビルドされた未来のロールス・ロイスは、このロールス・ロイス愛好家にとって満足の いく答えではありませんでした。この個性的な男性は、今、ここで創りたい二人乗りのロールス・ロイスはこれである、という彼自身の答えを携え、メーカーにアプローチしました。そのクルマは、まさに今、ここにあり、その名は「Sweptail(スウェプテイル)」といいます。1920年代のいくつかのロールス・ ロイスの「swept-tail(スウェプト・テイル)」モデルを愛するこのクライアントは、ロールス・ロイスに、彼のワン・オフ(一台限り)のモデルにおいてこの特徴について再考してみるよう要請しました。

2017年5月27日(土曜日)、ヴィラ・デステのコンコルソ・デレガンツァにおいて、ロールス・ロイス・モーター・カーズ最高経営責任者のトルステン・ミュラー・エトヴェシュがメディアを前に一台の自動車を発表しました。「「Sweptail」は旅先のロマンスを華やかに演出し、世界屈指のインターコンチネンタル・ツアラーに数えるに足る存在であることを示している素晴らしいクルマです。世界をリードするコーチビルダーとしてのロールス・ロイスの歴史は、高級ブランドのアイデンティティの中核を成しています。「103EX」の登場はこの分野においてロールス・ロイスの未来の光明です。そして、「Sweptail」は、今日、ロールス・ロイスがコーチビルディングの頂点に君臨していることを証明しています。私たちは、このユニークなサービスを、他の見識あるお客様に提供することを検討しています。

「Sweptail」 – ビジョンをいかに具現化するか
「Sweptailは、オートクチュールの自動車と言えるでしょう。」と語るロールス・ロイス・モーター・カーズのデザイン・ディレクター、ジャイルズ・テイラーはさらに以下のように続けています。「これは、特定のお客様に合わせてデザインされた、特別仕立てのロールス・ロイスです。お客様がロールス・ロイスにアイデアを持って訪れ、次に創造的プロセスで私どもがお客様の衣装についてアイデアを共有しながらアドバイスを差し上げ、その後、お客様の衣装を仕立てます。それはただ、私たちは彼の評価を決める服装のための布を切ったのだと言えるのかもしれません。」

1920年代から1930年代にコーチビルドされたロールス・ロイスの美しさに触発されたそのお客様は、大きなパノラマ・ガラス・ルーフを備えた2人乗りクーペを望まれました。ロールス・ロイス愛好家として、彼は20世紀初頭のブランド黄金時代に生み出された多くのクルマを愛し、古典的なヨットや現代的なヨットにも刺激を受けていました。

何年もの間、テイラーと彼のデザイナー・チームは、お客様と共にお客様自身が持つ明確なビジョンに形を与え、その一連の作業の中で、素晴らしいアイデアの旅を経験してきました。このワン・オフ・コーチビルド・プロジェクトの結果が、実にユニークなロールス・ロイス「Sweptail」となったのです。

明確なビジョン
「Sweptail」は、紛れもなくロールス・ロイスであり、ブランドの遺伝子によって生み出されたものです。何よりもまず、ロールス・ロイスの象徴であるパンテオン・グリルの新しい造形を中心に、フロント・プロファイルに表現された、自信に満ちた堅実な風貌が視線を惹きつけます。この現代のロールス・ ロイスの中で最も大きなグリルは、アルミニウム・ブロックから削り出された後、手作業で鏡面加工が施されています。「Sweptail」のフロント・フェイスは、その周囲をブラッシュド・アルミニウムで飾られています。

「Sweptail」を眺めながら側面に回ると、そのユニークなキャラクターが印象的なシルエットに由来しているということがわかります。アップライトでフォーマルなフロント・フェイスから流れる「Sweptail」のラインは、しなやかでエレガントなフォルムへと移り変わります。この堂々としたクーペは、そのスケール感と気高さを明確に表現しています。フロントガラス先端続くルーフラインはリヤ・エンドへ向かうにつれてスピード感を増しながら、ボディの長さを強調するようにトランク・リッドの端を乗り越えています。

リヤ・エンドを締めくくるグラマラスなクー・デ・グラース(coup de gras)は、傾斜のあるヨットの船尾のようでもあり、まさにクライアントに閃きをもたらしたレーシング・ヨットの世界への究極のオマージュとなっています。真後ろから見ると、絞り込まれたような後部のテーパーはフロント・エンドと強い対照をなし、ドラマチックなロールス・ロイス・クーペの全く新しいイメージを形作っています。

このワン・オフ・モデルの整然としたリヤ・エンドには、認識票であり登録番号も兼ねるバッジとして、 アルミニウム・インゴットから削り出され、手作業で磨かれた「08」の二つの数字が配されています。

堂々としてモダンなインテリア
クリーンで気高さを感じさせるボディワークをサイドから見ると、長く伸びるサイド・ウィンドウとパノラマ・ガラス・ルーフから差し込む陽光が、唯一無二と言えるこのロールス・ロイスの、現代的で極めてコンパクトでありながら手作業で念入りに仕立てられたインテリアに並ぶ二人の高貴な乗員を浮かび上がらせます。

そして、広大なウィンドウとルーフを通して流れ去る世界を眺めるその場所、つまりインテリアは、シンプルさとミニマリズムの哲学によって構成する要素を吟味し、微細な乱れさえも取り除いています。

惜しみなく奢られたポリッシュド・マカサー・エボニーとオープン・ポア仕上げのパルダオがインテリアを飾り、見た目でも、また触感としても、クラシックとコンテンポラリーというコントラストを創り出しています。このコントラストは、シート、アームレスト、ダッシュボード上部を飾るレザーのライト・モカシンとダーク・スパイスのコントラストによって引立てられています。

1920年代から30年代にかけてロールス・ロイスが確立したトランスコンチネンタルGTの精神に忠実に従い、後部座席の代わりに照明付きガラス・リップがあしらわれた木製棚板が仕込まれています。また、「バックライト」というリアウインドからもアクセスできるラゲッジ・レール付きのハット・シェルフ(帽子置き場)はそれ自体が美しく磨き上げられています。

乗員の頭上にはパサレル(Passarelle)と名付けられた装備があり、ウインドスクリーン後端からインテリアを包み込むようにハット・シェルフまで流れて、ティアドロップ・フォルムを形成しています。

これまでで最も清楚なロールス・ロイスのダッシュボードには、ミニマリストの倫理によりただ一つの操作部が配置されており、それだけでなく他のすべてのスイッチ類も、また継ぎ目なく溶け込む時計さえもが慎重に場所を選んで配置されています。世界初のこのロールス・ロイス専用クロックはハンドメイドによる極めて薄いマカサー単板の文字盤を持ち、精密加工されたチタン製ノブと共にフェイシアに違和感なく埋め込まれています。また、手作業で組み立てられた三つの計器盤もチタン製です。

そして最後に、二つの驚きと歓喜の機能が「Sweptail」の中に仕込まれています。

外側からコーチ・ドアを手前に開けると、ボディの左右開口部の側面には、ボタンを押すだけで展開する手作りのアタッシュ・ケースが入った特徴的なパニエが二つ隠されています。このアタッシュ・ケースは、ロールス・ロイスのビスポークが「Sweptail」専用に開発したラゲッジ・セットと対になっています。

この一台限りの傑作の締めくくりは、「Sweptail」の他のすべての機能と同様、オーナー個人のためのものです。センターコンソール全体にわたり、クライアントのお気に入りのビンテージ・シャンパンのボトルと二つのクリスタル製シャンパン・フルートが収納できる、手作業による特注の仕掛けが組み込まれています。

特別なお客様のための極めてパーソナルな、コーチビルドされたロールス・ロイス、「Sweptail」の全ての素材の表面処理からは、手作業による高い品質と細部にまで徹底して行きわたる配慮が見て取れます。一言で言えばこれこそがロールス・ロイスであり、他に類をみません。